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【熱中症対策】健康に良い塩の選び方とは?使い方のコツまで徹底解説!

【熱中症対策】健康に良い塩の選び方とは?使い方のコツまで徹底解説!

「塩の取りすぎは健康に良くない」という世間の常識から、料理に塩を足すのを悩んだ経験はありませんか? また「健康のため」と薄味を意識している方も多いのではないでしょうか。

暑くなると、突然、熱中症予防として「意識的に塩分を取るように」と呼びかけられます。

「塩の取り方ってどうすればいいの?」

そんな疑問を持つ方へ、管理栄養士の資格を持つ筆者が、塩と健康の関係や良い塩の選び方、上手に使う方法などを解説します。


塩は健康に良い? 悪い?

健康を考えたとき、塩は取るべきもの? 避けるべきもの? すぐに答えられない方がほとんどではないでしょうか?

すぐ答えられない理由はズバリ!塩の働きを知らないからです。

塩は健康維持に大きく関わっているので健康に良い取るべき食品です。

「じゃあなぜ減塩しなければならないの?」

塩が健康に良いのかの答えをわからなくしているのは、塩には「精製塩」と「自然塩」の2種類があるからです。

精製塩とは、成分の99%以上が塩化ナトリウムで精製された塩です。

一般的に「食塩」は精製塩のことを指します。

一方、自然塩や天然塩は、精製されていない塩を指します。

※自然塩と天然塩は同じ定義として捉えていますので、本記事での表記は自然塩で統一します。

精製塩と違い、塩化ナトリウム以外のミネラル成分を多く含んでいるのが特徴です。

一般的な食塩(精製塩)は取りすぎると健康に害を及ぼす悪い部分もある塩です。ですが、ミネラル成分が残った自然塩は体に必要な栄養素であるミネラルを補給できる良い塩です。

つまり、健康を意識するのであれば、ミネラルを含んでいる「自然塩」を選ぶ必要があるのです。


塩やミネラルの働きとは?

塩の主成分であるナトリウムには、血圧を上げる働きがあります。

適量を摂取するのはいいのですが、取りすぎると血圧が適正より上がってしまう可能性があり、問題視されています。世間で「塩を控えるように」と言われるのはそのためです。

しかし、血圧を保つことは生命維持にとって必要不可欠です。無理に減塩をしてナトリウムが不足すれば、全身に血液をめぐらせるための血圧を保てなくなります。

また、ミネラルは体の中では単体ではなく、チームで働きます。生命維持にはナトリウムだけではなく、他のミネラルもバランスよく取るべきです。

下記の特に必要なミネラルを「4大ミネラル」と呼びます。

ナトリウム

カリウム

カルシウム

マグネシウム

ミネラルバランスが整うことでチームとしての働き「新陳代謝」が促進され、必要な血圧を保ちながら血液がきれいになり、血流がよくなります。


健康に良い塩の選び方

ミネラルは体内ではチームで働きます。よって、より多くの種類のミネラルを含んでいる塩を選ぶことが良いと言えます。

生命は海から生まれてきました。そのため海水には塩の主成分であるナトリウムを筆頭に、地球上のすべてのミネラルが溶け込んでいます。

そう聞くと海水からわざわざナトリウムだけを取り出すのはもったいない気がしますね。

健康に良い塩を選ぶ際に、ナトリウム以外のミネラルが含まれているかを知るには「製法」と「成分」の確認が必要です。


製法で選ぶ

塩の作り方は何種類もあります。昔ながらの製法が主ですが、逆浸透膜法のように科学技術を取り入れた新しい製法もあります。

製法で選ぶときの一番のポイントは「人が塩作りにかける労力」です。

塩が出来ていく過程で人が手を加え、良い塩を作ろうとするからこそ、人体に必要なミネラルが残るのです。

表にある製法で作られた塩は、ミネラルを多く含んでいます。

ただ、表で紹介した中で「溶解平釜法」は、海外の天日塩を溶かし、にがりなどを加えて作っています。

海外の天日塩は、自然が作った塩で、人の手が加わっていないため、他の製法と比べて塩化ナトリウム以外のミネラルの割合が少ないです。

より健康を意識するなら、上の4つの製法の塩を選びましょう。


成分で選ぶ

健康に良い塩を選ぶポイント2つ目は、どの成分が入っているかです。

塩の成分は100%ミネラルです。ミネラルは5大栄養素(炭水化物、脂質、たんぱく質、ミネラル、ビタミン)の中の一つです。

塩の原材料となる海水中には約85種類のミネラルが溶け込んでいます。実は人の体液のミネラルバランスは海水とよく似ているのです。

これは生命が海から産まれてきたことを意味します。このようにミネラルは健康維持に欠かせない栄養素なのです。

先に「人が手を加えて作られる塩には必要なミネラルが残る」と説明したので、製法を確認できればミネラルが残っている塩なんだ!ということは分かると思います。

製法に加えて、何の成分(ミネラル)がどれくらい入っているかにも注目してください。

塩の成分で特に入っていて欲しい成分は下記のものです。

・マグネシウム

・カルシウム

・カリウム

塩の成分表示には幅があります。そしてあまり詳しく表示されてない商品も多いです。

そのような場合は食塩相当量を確認しましょう。

食塩相当量の数値が99g以上の塩は、塩化ナトリウムの割合が高いものです。よって、食塩相当量の数値が低い方が他のミネラルが含まれている割合が多いといえます。

成分が詳しく表示されていないものについては、食塩相当量の数値が低いものを選ぶのも良いでしょう。


健康のために選びたい!おすすめの塩5選

筆者が今まで使った塩や、集めた情報の中から口コミが良いものを比較して

健康のために選びたい塩5品を表にまとめました。

一般的な食塩(精製塩)の成分も下記に載せました。おすすめの塩の成分:含有量と比較してみてください。


<参考資料>精製塩(家庭用)の成分:含有量

食塩相当量:99.5g以上 

マグネシウム:87㎎ カルシウム:0㎎ カリウム:2㎎

日本食品成分表(八訂)より


紹介した塩5品は製法・成分ともにおすすめできますが、その分価格が高めです。

ですが、食塩相当量99.5g以上の精製塩とは比べものにならない量のミネラルが含まれていることが分かります。

このように製法や成分を調べて良い塩を選ぶことで、摂取できるミネラルは増やせるのです。


健康を意識した塩の摂取方法

ミネラルが豊富な塩が手に入っても、使用しなければミネラル補給にはなりません。

ミネラルたっぷりの健康に良い塩はどのような意識で取ればいいのでしょう? 

次は摂取方法をお伝えします。


過多も不足もさせない

良い塩を選べていれば塩分濃度はさほど気にする必要はありません。食べてみて美味しく感じる塩分にすることです。

美味しく感じるということは、体が塩を求めているのです。料理を美味しく食べてください。

もう一つ塩分濃度を気にしなくてよい理由があります。良い塩にはナトリウム以外のミネラルも含まれています。

もし塩を取りすぎていれば、のどが渇き水を飲みます。水を飲めば尿として余分な塩分も排泄されます。腎臓が正常であれば、余分な塩分は体外に排泄されるのです。他のミネラルとのバランスが保たれるため、むやみに塩分過多を恐れる必要はないのです。

健康であれば、塩を取らないことによって「不足」することはあっても、「過剰」は起きないようになっているのです。


熱中症の時期は不足させない

塩は不足させない。それが健康維持の秘訣です。

暑い時期にたくさんの人が熱中症で倒れるのは、このことを知らないからでしょう。

暑さで食欲が落ち、食事の量が減ると、おのずと塩の摂取量も減ってしまいます。

食欲がないときには塩が効率よく取れるように工夫します。

・おにぎりの塩を多めに振る

・塩気のきいた浅漬けや梅干しを食べる

・果物や飲み物に加える

・何にでも塩を振りかける(追い塩する)

熱中症を警戒する時期は、携帯容器で塩を持ち歩き、こまめに取るのもおすすめです。


塩は複数ストックしておくべき理由

塩のことを知っていくと、いろんな塩を試したくなることでしょう。

「でも、塩を何種類も持ってもしょうがないし……」

そんなことはありません!塩は賞味期限がないので多めにストックするべき食品です。

ここではどんな塩をそろえたら良いかや、使い方を説明します。


料理に合わせて使い分けられる

塩の特徴を知っておくと料理に合わせて使い分けができるようになります。

私が料理に使う場合、どのように使い分けているかをお伝えします。


結晶が大きい塩

結晶が大きい塩は、塩そのものの味を感じたい料理に使います。

一番よく合うのは、ステーキや焼肉などの肉料理です。焼いたお肉に大粒の塩をつけて食べると、塩分が肉の旨味を引き立ててくれます。また、お料理に大粒の塩を添える演出でレストラン気分を味わえます。

同じように濃厚なチーズケーキにも大粒の塩を添えると、おしゃれな上、味変の良いアクセントになります。

大粒の塩は、味の濃厚な食材と合わせておしゃれに使いましょう。


粒が細かい塩

パウダー状の塩は、始めはどう使ったらよいか迷うと思います。

細かい塩は、さっと溶けて浸透するので、肉や魚の下味に使うのがおすすめです。まんべんなく付けても粒子が細かいので味が濃くはなりません。

同様に、浅漬けに早く味を入れたいときも、細かい塩はさっと溶けて浸透するのでおすすめです。

お豆腐を塩で食べるときにもおすすめです。豆腐のなめらかな食感を邪魔しないからです。

卵焼きやお菓子の隠し味にもおすすめです。塩の存在を主張させたくない料理にも向いています。

細かい塩は見た目より軽いため、普通の料理の味付けには適量が分かりづらいので使いにくく感じます。おすすめしたところから使ってみてください。


リーズナブルな塩

家にある塩すべてが良い塩であることは、健康にはとても良いことではあるのですが、

料理をする上では困ることも。

料理には下処理や下ゆでといった、味付け以外で使用する塩があります。そこにも厳選した良い塩を使うのはちょっともったいないですよね。

下処理用には、リーズナブルな塩を使いましょう!

再生自然塩は、おすすめした塩ほどはミネラルが多くありませんが、安価でどこのスーパーでも手に入ります。下処理や下ゆでの塩をケチっては美味しい料理が作れません。下処理用に再生自然塩を用意しましょう。


ブレンドするとより使いやすく健康になる

塩を複数持つと、使いやすい塩と使いづらい塩がでてくるでしょう。

「特別な時に使いたい」ならともかく、単に上手く使えない場合はブレントするという手があります。


ブレンドで塩の個性を自分好みに調整

特定の塩が上手く使えない理由は、粒の大きさだったり、味だったりします。

使いやすい塩は、粒の大きさが丁度よく味がまろやかな塩です。ですが、栄養成分は使いづらい塩の方が良かったりします。

そんな時は思い切ってブレンドしましょう!

使いやすい塩をメインに、使いづらい塩を足していきます。何度かやってみて、丁度よい割合を探していきましょう。

私は瓶にあらかじめブレンドした塩を作っておき、調理に使用したり、食事中にかけて使ったりしています。藻塩をお持ちなら、一緒にブレンドすると旨味もプラスされてより使いやすくなります。

そうやって自分好みにブレンドした塩を使うと「体に良い成分を取っている!」「塩を使いこなしている!」という実感を得られます。

自分好みのオリジナルの塩をブレンドしてみましょう!


複数持ちが苦手な方はブレンド塩を

ここまで製法や成分にこだわった塩や、塩を複数持つことのメリットなどをお伝えしました。

しかし、複数持たないことを選択したい方もいると思います。そのような方には、あらかじめブレンドされている塩をおすすめします。

複数持ちが苦手だと感じる主な理由は3つです。

・物を管理するのが苦手

・物を増やしたくない

・置き場がない

物を楽に管理し、スッキリ暮らすには「増やさないこと」が大事ですね。

スッキリ暮らしたい方へはブレンド塩をおすすめします。


おすすめのブレンド塩

おすすめのブレンド塩があります。その名も「神宝塩」です。

神宝塩は、人が関わって作られている世界中の良い塩17種類を、体のミネラルバランスに合うように考えられブレンドした「ブレンド塩」です。

詳しい成分や原材料は明かされていませんが、健康回復を目的に神宝塩は作られています。価格は500g2000円と良心的です。

塩を複数持ちたくない方はもちろん、良い塩を持ちたいすべての方におすすめしたい塩です。


良い塩を選んで家族の健康を守ろう!

本記事では塩の働きや良い塩の選び方、熱中症予防の塩の取り方などを具体的にお伝えしました。

塩はとても必要な栄養素であり調味料です。健康維持だけではなく、食事に満足感を与えるものであるからこそ、生活に良い塩を取り入れることは家族の幸せにとって良い選択と言えるでしょう。

家族の健康と笑顔を支えるためにも、良い塩を使いましょう。

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